従業員にはどんな意識変化があった?テレワークに関する各社の調査結果のまとめ

新型コロナウイルス感染症の影響をキッカケに、テレワークを導入した企業は多いかと思います。では、実際はどれくらいの企業がテレワークを実施しているのでしょうか。またテレワークの導入により、従業員にはどのような意識変化が起こったのでしょうか。

今回は各社調査会社などが実施したテレワークに関する調査結果をまとめていきます。

各社の調査結果まとめ

今回は5社が実施したテレワークにおける調査結果を順に紹介していきます。各アンケート毎に質問項目は異なりますが、テレワーク実施数や従業員の意識変化について、また不満・課題について調査をした結果をまとめてみました。

テレワーク実施社員は約2.5倍に【一般社団法人日本テレワーク協会】

まずはテレワークの普及・啓発するを目的に活動している一般社団法人日本テレワークが実施した2020年3月、4月の調査結果を紹介していきます。

出典:【一般社団法人日本テレワーク協会】テレワーク「導入率」緊急調査結果

調査結果によると、3月に比べて緊急事態宣言が発令された4月におけるテレワーク導入率は、約2.6倍に増加しました。「今後テレワークの導入予定あり」と答えた企業もわずかですが微増しており、「導入予定なし」と答えた企業は半分以下となっています。

出典:【一般社団法人日本テレワーク協会】テレワーク「導入率」緊急調査結果

また、テレワーク導入企業数の増加に伴い、テレワークを実施する社員数も昨年12月に比べて4月は約2.5倍に増えています。併せて、4月の勤務日数(約20日間)のうちテレワークを実施したのは約12日という結果も出ています。

このように、2020年4月に入り、初めてテレワークを実施した社員も多くいるようです。次の章では、そうしたテレワークを実施した社員の意識変化についての調査結果を紹介していきます。

働くことへの意識変化があった約6割【マイボイスコム株式会社】

マイボイスコム株式会社は、2020年5月1日~5月5日にかけて、約1万人を対象に在宅勤務・テレワークに関するアンケート調査を行いました。

出典:在宅勤務・テレワークに関するアンケート調査

調査結果によると、テレワークをしたことで働くことへの意識変化があった人は、6割弱いることが分かりました。

どのような点で変化があったかについては、直接的な記載はありませんでしたが、同調査にて「テレワークで感じるメリット」について質問した結果(下記画像)も公表しています。この質問にはテレワーク経験者も答えていることから、「テレワークのメリットが分かり、前向きな印象を持つようになった」という意識変化があった人も一定数いると考えられます。

出典:在宅勤務・テレワークに関するアンケート調査

上記画像の通り、テレワークのメリットとして、通勤ストレスが減少したり、時間を有効活用できる点を強く感じる人が多くいるようです。

テレワークをしたことにより、このあたりのメリットに起因する意識変化が起こった可能性について、もう1つその間接的な証拠があります。同調査では、テレワークを進めることへの賛否についてもアンケートを取っています。

出典:在宅勤務・テレワークに関するアンケート調査

結果は、約65%がテレワークを進めることに関して肯定的な答えをしています。このようにテレワークのメリットを強く感じ、今後もテレワークを続けていくことに前向きな人が増えている、と考えることもできます。

テレワークを今後も実施したいが約7割【株式会社インターパンク】

出典:テレワークが実施できない理由とは? インターパークの調査

外部リンク:株式会社インターパーク

株式会社インターパークでは2020年5月16日~5月19日にわたり、全国の営業社員へテレワークに関する調査を行いました(有効回答数500)。調査によると、今後もテレワークを実施したい(出社と組み合わせて実施したいを含む)と回答した人は約7割となりました。

調査対象が営業職ということで、比較的テレワークとの相性が良い職種でもありますが、営業の現場の声としてはテレワークを望む人も一定数いることが分かりました。

1ヶ月でテレワーク実施率2倍【パーソル総合研究所】

パーソル総合研究所はテレワークの実態について緊急事態宣言後(2020年4月10日~4月12日)に、全国2.5万人規模の調査を行いました。結果は、テレワーク実施率は27.9%と1ヶ月前の13.2%に比べて2倍以上の人がテレワークを実施しているという結果が出ました。特に東京都の実施率は高く、49.1%(3月半ばは23.1%)という結果がでました。

参考URL:緊急事態宣言(7都府県)後のテレワークの実態について、全国2.5万人規模の調査結果を発表

テレワーク環境の課題が浮き彫りに【株式会社リクルート住まいカンパニー】

株式会社リクルート住まいカンパニーもテレワークに関する調査を2020年4月17日~4月20日に掛けて実施しています(有効回答数約11,000)。

出典:株式会社リクルート住まいカンパニー プレスリリース

テレワーク実施率については、他の企業の調査結果同様、4月に入るとテレワークをする人が大きく増えていることが分かりました。

出典:株式会社リクルート住まいカンパニー プレスリリース

テレワークを始めたきっかけとしては、やはりコロナの影響が大きいことも調査結果で分かりました。

出典:株式会社リクルート住まいカンパニー プレスリリース

またテレワークに際する不満についても調査をしています。調査結果の上位を見ると、「仕事用スペースがない」「仕事用のデスク/椅子がない」「ネット環境が悪い」など作業環境に関する不満が多いことが分かりました。

テレワークをする人は増えてきていますが、コロナの影響で急にテレワーク勤務せざるを得なかったため、作業環境が整っていなかったことがよく分かります。今後テレワークを本格的に導入する課題のひとつとなるでしょう。

テレワークの実施率は急激に伸びている

先ほどの”4月からテレワークを実施した企業が多い”という株式会社リクルート住まいカンパニーの調査結果から、多くの企業がコロナの影響によりテレワークを導入したものと見られます。テレワークを導入して間もない企業が多いため、今後テレワークを進めるのかどうか試行錯誤をこれからしていくものと考えられます。

今後のテレワークの展望

それでは今後のテレワークの展望はどうなのでしょうか。2030年までの個人、企業、社会の変化について解説したWithコロナ時代に成長する産業、短期は感染対策、中長期はオンラインシフトを参考にすると、今後個人の多様な働き方が推奨され、職場環境のオンライン化に伴うテレワークは加速していくものと考えられます。現在はまだテレワークを導入したばかりの企業も多いかとは思いますが、今後テレワークという働き方はシェアを伸ばしていく可能性は高いでしょう。

まとめ

テレワークに関する各社の調査結果を見てお分かりの通り、コロナの影響により、日本企業が一気にテレワークを導入しています。一方で、テレワークに関する課題も明らかになりました。今後、そのような課題にどう企業が対策を打っていくのかがテレワークの拡大という観点からも重要になってくるでしょう。

記事監修:染谷祐吏(yuri someya)
一部上場企業のデジタルマ―ケティング責任者としてデジタルトランスフォーメーション推進や新規事業開発に従事。業務支援コンサル、ベンチャー企業の戦略人事を経て2019年にデジタル人材特化型のエージェントとして株式会社MOCHIを設立。テレワーク×DXの課題解決として「リモフリ」を立ち上げ。