拡大する駅の個室オフィス
新型コロナウイルスの感染拡大がとどまらず、首都圏地域では緊急事態宣言が再度発令される状況となっています。
こうした状況下、駅や商業施設などで個室型オフィスを設置する動きが相次いでいます。
複数の人と空間を共有するタイプのレンタルオフィスよりも感染防止効果が高く、また自宅で仕事がしづらいという人向けにも、今回の緊急事態宣言発令後も新たな働き方の一角を担うことが期待されます。
約1万人が登録
政府も元々、昨年に予定されていた東京五輪期間中における交通網の混雑緩和のため、テレワークを推進してきました。こうした動きに合わせ、個室型オフィスは2019年の夏頃から増加し、五輪は延期になりましたが、その後コロナ禍の状況で再び利用が拡大しています。
駅などで個室型サービスを提供するのは事務機器大手の富士ゼロックスで、昨年2月にサービスを開始し、東京メトロの駅を中心に現在47室を展開しています。

これまで約1万人が登録しており、面接や資料整理、またオンラインでの英会話教室参加など、様々な用途に活用されています。
業務効率化と感染予防に
このサービスを利用した人は、概ね高い評価をしているようです。
東京メトロ大手町駅の個室を利用した松戸市の42歳会社員男性は「東京都心の一等地を独り占めしたような感覚で、集中して仕事ができた」と話しています。
この利用者は、仕事の外回り中の1時間、ノートパソコンを開いて取引先とオンライン会議を実施し、持ち込んだ昼食をとりました。江東区にある会社に戻らず時間短縮になった上、人混みの移動も避けられたので、感染防止にもなったと評価しています。
このブースは、非常に多くの人が行き交う大手町駅コンコースの壁際に設置されていますが、スライド式の扉を閉めると外の音はほとんど聞こえません。
サービス概要
このサービスは、同社がテレワークを活用した働き方改革を支援するため、個室型ワークスペースとして開発した「CocoココDeskデスク」という名称で展開され、全ブースに抗菌コーティングが施されています。
サービス概要は次のとおりです。
ワークブース設備
机、椅子、電源コンセント、USBコンセント、無線LAN、大型モニターなど完備
利用の流れ
1.同社webサイトから会員登録
2.CocoDeskを探して予約
3.解錠キーで入室
サービス利用料金
法人向け:月額基本料1,500円+250円(税別/15分/従量課金)
設置場所
下表のとおりです。

まとめ
緊急事態宣言の発令により、人々の行動は大きく制限される状況です。
コロナに感染しないための様々な防御策が求められますが、このサービスはその一環として注目されます。
参照:富士ゼロックス