「テレワークやめます」に喜ぶ上司。出社が減らない理由

テレワークをやりたくない?

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言下で、政府は企業に7割のテレワーク実施を要請しています。

これを受け、大手企業などを中心にテレワークの導入を促進しています。

こうした環境下、テレワークや在宅勤務の状況を厳しく監視する上司に対する不満などから、テレワークはもうやりたくないという声も挙がっているようです。

テレワーク取りやめの企業も

東京商工会議所が昨年9~10月に行った調査によれば、テレワーク経験のある都内企業788社のうち、約3割にあたる232社が現在はテレワークを取りやめていると回答しました。

その主な理由としては、生産性の低下(46%)や、機器やネットワークの整備が進まないこと(40%)が挙げられ、また、セキュリティー面の不安や、オンラインでは業務が困難といった回答もありました。

また、業種や業界によって、さらに中小企業などでは、なかなかテレワークが進まない実態も現実としてあります。

テレワーク従事者の声

こうした状況を示す事例をいくつか紹介します。

家庭環境の問題

IT企業に勤める神奈川県の女性(45)は、昨年4月の緊急事態宣言からテレワークを続けており、出社は原則禁止という徹底ぶりです。

通勤から解放されて時間に余裕ができた一方、子どものケアをするために仕事が中断するなどの苦労があります。

夫も在宅勤務の日があるため、家の中でテレワーク場所の取り合いになる場合もあるようです。

テレワーク環境の不備

大手製鉄会社に勤務する女性(28)は、テレワークが始まって以来、環境に戸惑った社員が多かったと振り返ります。

テレワーク導入当初は社員同士で顔を合わせないと話が進まず、会議のためだけにメンバー全員が出社することもあったようです。

最近でも、リモート会議の準備に手間取ったりメンバーの召集漏れなど、業務に支障が生じていると話しています。

上司の監視に不満

都内の事務機器メーカーの営業職女性(27)は、テレワークへの不満を口にしています。

テレワーク導入後、上司からパソコンのカメラを常時中継するように指示があり、在宅勤務で仕事をしている様子をずっと監視されている状況だったようです。

上司は社員が家にいれば仕事をさぼると決めつけており、本人がテレワークやめて毎日出社すると申し出たら喜んで承諾したと、あきれています。

まとめ

日本企業独特の文化・風土として、特定の業務を1人ではなくグループで担当するため、コミュニケーション連携が頻繁に求められる状況が指摘されています。

在宅勤務ができるのに上司の機嫌をうかがって出社する社員がいる一方、部下の働きぶりを目の前で確認しないと不安に感じる上司もいるのが実情のようです。

こうした現状を改善するため、会社側にも働く人の側にも、それぞれの意識改革が求められます。

参照:OTEKOMACHI