新入社員の多くが所属起業での新型コロナウイルス対策に不満、3年以内に退職予定
株式会社マイナビはこのたび、同社が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』で今年新卒社員男女800名を対象に「2020年新入社員の意識調査」を実施し、その分析結果をリリースしました。
特に今回は、新型コロナウイルスの影響下で入社した新入社員に対して、所属起業への満足度や勤続予定年数、悩みなどについて確認しました。
所属企業へのコロナ対策に不満の声
主な調査結果概要は次のとおりです。
新入社員の継続勤務年数は3年以内が約3割、10年以内が半数以上を占め、定年まで勤続予定の新入社員は2割を切る状況
新型コロナウイルスの影響を大きく受けた2020年の新入社員の勤続予定年数は、3年以内が28.0%(昨年比+5.9pt)、10年以内が過半数(50.3%)となり、定年まで勤続するのは2割弱(17.9%:昨年比-3.9pt)という結果となりました。
会社のコロナ対応への満足度が低い新入社員の約5割が3年以内に退職予定と回答、満足度が高い新入社員に比べると約3倍
会社のコロナ対応に不満がある社員の多く(50.8%)が3年以内に退職する予定と回答し、満足している社員の約2.7倍となっています。企業のコロナ対応が新入社員の勤続予定年数と大きく関連していることが浮き彫りになりました。
テレワーク利用者は人間関係の希薄さへの不安や悩みを抱えている
入社後テレワークに従事した新入社員は過半数(56.5%)で、対人関係に関する悩みについて非従事者と比較すると、会う機会が少なく、ほかの社員の人となりなどが分からないためコミュニケーションがしにくいとの回答が17.5%(非従事者は5.8%)でした。
また、つきあいや交流が少ないと感じた者が20.1%(非従事者は10.3%)で、テレワーク従事者の多くが人間関係の希薄さからくる不安や悩みを抱える状況が明らかになりました。
新入社員の6割以上が上司や先輩との雑談を望んでいる
新入社員が会社や上司・先輩に望むことは、話しかけてもらえる・雑談してくれる(62.5%)、実務を通じての教育(45.3%)で、コミュニケーションの機会を望んでいる状況です。
同社の総括
今年の新入社員は新型コロナウイルスの影響で様々な制約を受け、戸惑っています。
新社会人の定着・成長には例年以上の手厚いケアが必要であり、新型コロナウイルスに対する安全対策が勤続予定年数に影響するという興味深い結果から、会社の真摯な対応と具体的施策(福利厚生や評価制度など)の充実の推進が求められます。