テレワーカー移住に向けたオフィス賃料補助、栃木は4500万

栃木県に東京圏のテレワーカーを誘致

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、テレワーク・リモートワークや在宅勤務が定着していますが、栃木県は東京圏のテレワーカーが同県内に移住するよう、働きかけを推進しています。

この取組みは、東京圏で在宅勤務を行う人に対してデジタル広告を配信したり、また東京圏の企業が同県内でトライアル的にサテライトオフィスを設置した場合に、オフィス賃料の一部を補助するものです。

同県では今年9月の補正予算に約4,500万円を計上し、全国の地方自治体で過熱している移住者争奪戦を勝ち抜きたい考えです。

栃木県の様々な取組み

栃木県がテレワーカー誘致のため実施している主な施策は下記のとおりです。

「ベリーマッチとちぎ」

同県は移住・定住促進サイトである「ベリーマッチとちぎ」を開設しており、オンラインの移住相談や移住支援事業などの様々な情報を提供しています。

ここ最近、新型コロナウイルスの影響でテレワークの普及が加速していることから、テレワーカーが仕事を変えずに移住でき、東京圏との距離が近い同県の魅力を一層アピールしています。

サイト移行を促すバナー広告

「UIJターン促進・関係人口創出事業」を展開しており、この事業では東京圏内のテレワーカーに向けて、上述したベリーマッチとちぎのサイトへの移行を促すバナー広告を出します。

同移住者のライフスタイルや、県内各地域での支援制度といった具体的な情報をベリーマッチとちぎやYouTubeなどで配信します。

オフィス賃料や移転費用の補助

「とちぎお試しサテライトオフィス設置促進強化事業」では、県内にサテライトオフィスを設置する東京圏内の企業に対して、オフィス賃料や移転費用、また業務上の交通費などを補助します。

補助額の上限は法人が月20万円、個人が月10万円となっています。

女性対象のイベント

首都圏に住む女性を対象とした支援イベントをオンラインで実施しており、今年の9月下旬にYouTubeで配信したトークショーの閲覧数は3,100回を超えています。

県地域振興課は、女性は子どもの転校や移住後の就職など、男性に比べて移住のハードルが高いとみており、女性が将来のライフスタイルの選択肢として地方暮らしを検討できるようサポートしています。

全国各地域でも同様の動きが促進

栃木県のこうした取組みは、全国の自治体でも同様に推進の動きが高まっています。

他にも信越(新潟・長野・富山)、関東・東北(栃木・茨城・群馬・福島)、また四国(徳島)の各地域はじめ、数々の自治体が誘致を進めています。

政府が改めてテレワークを推奨する環境下、今後の動向に注目したいものです。

参照:栃木県