新型コロナウイルスの感染拡大によって、多くの企業や団体でテレワーク化が進んでいます。
テレワークによって、オフィスにいる時よりも仕事がはかどるのか、あるいは滞ってしまうのかについて実態を調査した結果がリリースされました。
テレワークで生産性が下がった人が多数
この調査を実施したのは日本漢字能力検定協会で、全国のテレワーク経験あるオフィスワーカー534人を対象に実施しました。
その結果、テレワークによって生産性が高まったと思っている人は全体の46.8%で、そう思わない人の53.2%を下回る結果となっています。
コロナ禍で急速に広がったテレワークですが、生産性が変わらない、あるいは下がったと思う人が多数を占める状況が明らかとなりました。
生産性を下げる理由
今回の調査で、生産性を下げる理由として多く寄せられた回答は次のとおりです。
- コミュニケーション力がない
- デジタルツールを使うことができない
- セルフマネジメント力がない
回答の内容は、いずれもテレワークを実施するにあたって必要不可欠と思われる要素ばかりです。
こうしたスキルや能力・資質に課題を抱える人にとっては、テレワークで生産性が向上しない理由としても納得できる調査結果となりました。
文章でのコミュニケーション力がポイント
テレワークでコミュニケーションをとる際、そのツールとして多用されるのがメールやチャットとなります。
こうした背景から、文章によるコミュニケーション力と生産性の関連について確認した結果、文章によるコミュニケーションを得意とする人は、苦手とする人に比べると生産性が高まったと感じている様子がうかがえます。
ほとんどの人が文章力を高めたいと希望
テレワークを実施する際に、現実問題として文章力が重要と思える状況は、日常業務全般での生産性向上のために文章力を高めたいと回答した人が91.4%に達したことからも明らかです。
このため、文章力を磨くことがテレワークをスムーズに行うために必須な要素といえる状況です。
一方、文章力向上のために何らかの対策(研修など)を実施している企業は全体の44.0%にとどまっています。
文章力を高めるには、自分で工夫・研究する必要があるといえます。
まとめ
コロナ禍で浸透しているテレワークですが、様々な課題が指摘されています。
今回の調査で、テレワーク導入後必ずしも生産性が向上していないという結果が浮き彫りとなりました。
テレワークを実施する際の基本的なスキルについて、企業側もテレワーク従事者も、それぞれの立場で改善が求められます。
参照:PRWire