テレワーク需要でインテルが42%の増益

「インテル入ってる」というテレビCMでも馴染み深い、米国の巨大半導体企業であるインテル社が2020年1~3月期の決算を発表しました。
結果として、拡大する新型コロナウィルスの影響を逆に追い風にした形で、業績は非常に好調だったようです。

決算の概況は

4月23日にインテル社が発表した内容をみると、2020年1~3月期(1Q)の純利益は前期比42%増の56億6100万ドルと、2四半期連続での増益となったようです。
この主な理由は、拡大する新型コロナウイルス感染を防ぐために世界各国の企業が外出制限やテレワークを推進しており、これに伴ってWeb会議や動画配信サービスの利用が拡大し、各社のデータセンター(DC)向けの半導体需要が大きく伸びたことが挙げられます。

一方、産業機械向けなどの同社製品は、顧客の業績が悪化していることによって需要が鈍化しています。

また、売上高は前期比23%増の198億2800万ドルで、売上高・利益ともに、1~3月期としては過去最高の成果を更新しました。
この要因は、上述したように同社のDCにおけるサーバー処理用CPU(中央演算処理装置)の売上高が69億9300万ドルと大きく伸びて、前年同期比ではなんと43%も上回ったことによります。

周囲の状況や今後の施策は

コロナ禍により、自宅待機やテレワークが世界的に拡大する中で、例えば映画配信の大手・ネットフリックスでは直近3カ月で会員数を約1割増やし、またWEB会議の大手ZOOMの利用者は一気に30倍にまで拡大しています。
こうしたニーズの拡大により、各社はDCも拡充していますが、そうしたDC向けのインテル社の半導体需要も急激に拡大しています。

更に、同社のPC向け半導体需要も、世界各国在宅勤務や遠隔授業のためにPCを買い足す特需が起きている影響を受け、売上高が14%増の97億7500万ドルとなりました。

5月4日、このような状況を受け、同社では新型コロナウイルスの感染拡大防止への技術開発に供するため、5000万ドルを拠出すると発表しました。
内容としては、同社の持つ技術や資産を広く外部に提供し、関連した治療技術を早期に実用化し、研究活動を後押ししたり、また各企業のオンライン学習の取り組みも支援するとしています。

今後の対応にも注目

新型コロナウィルスの世界的拡大の影響を逆に追い風としたインテル社ですが、単に自社利益の追求だけでなく、その対策に自社の資金や技術を提供する対応は注目すべきです。
企業や投資家によるESG(環境・社会・企業統治)重視の方向性とも相まって、こうした企業の姿勢は評価されてよいでしょう。

記事監修:染谷祐吏(yuri someya)
一部上場企業のデジタルマ―ケティング責任者としてデジタルトランスフォーメーション推進や新規事業開発に従事。業務支援コンサル、ベンチャー企業の戦略人事を経て2019年にデジタル人材特化型のエージェントとして株式会社MOCHIを設立。テレワーク×DXの課題解決として「リモフリ」を立ち上げ。