テレワークでオフィスはガラガラ、「間借」させて新たな収益源に

新型コロナウイルス影響でテレワークやリモートワークの働き方が広がりを見せています。これにより、企業がこれまで使用していたオフィススペースの縮小や撤収の必要性に迫られています。

これに対しスタートアップやベンチャー企業は、事業に投資するためオフィスにかかる賃料や設備費用を抑制し、経費を最小化したいと考えています。
この両者をマッチングさせ、双方にメリットのあるサービスがリリースされました。

オフィス新形態となるサービス

リリースされたのは、オフィススペースの一部を他社に貸したい企業と、スペースを借りたい企業をマッチングさせる「オフィス間借り」サービスです。

オフィス間借サービス
マッチングサービスを開始した株式会社スペースマーケット

このサービスにより、共有の課題を持つ企業同士をマッチングさせることが可能になります。今後のオフィスの新たな選択肢となり、企業同士の「間借り」が当たり前になるかもしれません。

契約上の違法性は

通常、オフィスビルの賃貸においては、賃貸借契約によって借り手が第三者に転貸や又貸しをすることが禁止されています。

今回のサービスでは、スペースマーケット社が仲介し、借り手を「同居人(同居企業)」とみなし、物件オーナー、物件の借主(貸し手)、そして同居企業(借り手)の3社が貸し借りできるスキームを構築しています。

そのため契約上の違法性はなく、安心してサービスを受けることができます。

サービスの流れ

専用フォームから企業が事前登録を行い、プラットフォーム上で、貸し手企業と借り手企業のマッチングが行われます。

スペースマーケット社は、両者の希望条件などを事前に確認し、スムースなマッチングが成立するようサポートし、同居が成立した場合には、借り手企業から手数料を申し受けます。

同時に、関連企業と連携し、借り手企業の入居時におけるフロア設計やICT環境の整備、またオフィス家具を導入なども支援します。

メリット・デメリット

貸し手企業はオフィスの場所を維持したまま、空きスペースに新たな収入が生まれ、借り手企業は、経費を抑制できるようになります。

一方で、オフィスの区画によって情報漏洩などのセキュリティ問題、オフィス利用ルールや労務環境の違いによるクレームなどの問題が発生する可能性もあります。

まとめ

「オフィス間借りサービス」は、従来転貸や又貸しを禁じていた、ビルオーナーの借り手が更に第三者へスペースの一部を利用させる「同居企業」扱いとして、違法性なく運営できる仕組みを構築したことで、注目されることでしょう。

テレワークやリモートワーク導入による「オフィス不要論」もありますが、オフィスがあることで、企業のメンバー同士が交流し協業や提携など、事業が拡大するきっかけを秘めていることも忘れてはいけません。
今後の展開が非常に楽しみです。

記事監修:染谷祐吏(yuri someya)
一部上場企業のデジタルマ―ケティング責任者としてデジタルトランスフォーメーション推進や新規事業開発に従事。業務支援コンサル、ベンチャー企業の戦略人事を経て2019年にデジタル人材特化型のエージェントとして株式会社MOCHIを設立。テレワーク×DXの課題解決として「リモフリ」を立ち上げ。