加速する採用活動のオンライン化、3割がリモート対応に意欲的

新型コロナウイルスの感染拡大と自粛により、多くの企業は採用活動において、従来のような選考プロセスで実施できなくなっています。

企業の財産となる人材を確保するため、新卒や中途採用の選考を進める際に必要となる面接・面談自体が外出自粛などの影響で従来どおり実施できず、また企業活動自体が制約され、思うような人材採用ができないという課題や悩みを抱えています。

アスタミューゼ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:永井歩氏)は、同社が主催する人材採用プラットフォームである「転職ナビ」「SCOPE」を利用する顧客企業に対して現下の経営・事業および人事政策に関するアンケート調査を実施し、その結果を公表しました。

この調査は4月24日から5月8日にかけて実施され、同社のクライアント企業に所属する研究職や技術職、また開発職や専門職といった理系のプロフェッショナルを中心に、合計193社からの回答を得たものです。

調査結果サマリ

今回の調査結果概要は次のとおりです。

・新型コロナウイルス拡大後も新卒採用を従来どおり実施している企業は57.0%
・中途採用も従来どおり実施している企業は52.4%だが、採用を中止した企業は新卒採用のそれより10ポイント低い
・企業が採用活動で注力するのはWEB面談、リモート面接による採用(36.3%)
・中途採用にも力を入れており(25.9%)、技術者の採用が16.6%と高い傾向

業界の動向および利用者の感触

新型コロナウイルス拡大の影響は企業の経営や事業、また人材採用にも大きな影響をもたらしています。その一方、今回の調査結果をみると、過半数の企業がこうした状況下にあっても必要な人材採用、特に即戦力となる中途採用についてしっかりと対応している状況が明らかとなっています。

各企業や、それぞれが所属する業界の置かれた状況と動向をみると、将来を見据えた新卒や中途採用に注力していることが伺えるとともに、各社の人材採用・育成のWEB活用が加速していることが確認できます。就職・転職活動中のサービス利用者もまた、こうした背景をよく認識しながら行動しているとみられます。

まとめ

新型コロナウイルスの感染が収束に向かい、経済活動や人々の行動も徐々に活性化し、明るい展望も期待できる状況となりつつありますが、企業にとっての生命線ともいえる人材確保に関しては、今後もテレワークや働き方改革などでリモート化やオンラインでの対応が拡大していくものとみられます。

企業も求職者も、それぞれがこうした潮流を見据え、より一層効果的で生産性の高い活動が求められます。

出典:理系プロフェッショナルのシンクタンク「日本の人事部が知らないシゴトの価値観」Vol.6