テレワーク肥満の原因は「不規則睡眠」、その理由とは?

新型コロナウイルスの感染拡大はまだ終息の兆しがありません。

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朝の日光と昼寝で自律神経を整える

テレワークによって自宅などで一人で過ごす機会が増え、人と会話をしない状況が続くと、鬱(うつ)症状を進行させることがあります。

同僚や仲間と一緒にテレワークの時間と空間を共有するのも難しく、毎日の出勤や就労時間といったけじめもありません。

こうした状況では、朝起きたらまず日光浴が大切です。

それでも目覚めが悪い場合には、コーヒーを飲んで神経を覚醒させ、仕事モードにマインドチェンジする工夫が必要です。

また、日々の仕事におけるスケジューリングを整え、昼寝の時間を取り入れると、さらに自律神経が良くなる効果があります。

最適な睡眠時間は7時間

正答はないものの、様々な文献や事例を総合すれば、一番ニュートラルな時間としては7時間程度となります。

それ以上に寝過ぎてしまうと、時計遺伝子といわれる機能が外れてしまうため、普段の生活同様睡眠時間にもメリハリをつけることが大切です。

テレワーク肥満の原因はセロトニンとグレリン

セロトニン

テレワークに伴って発生する運動不足とその結果としての肥満の原因の本質は、単に運動不足や食事の偏りだけではなく、単調なテレワークでメリハリのない生活を送ることで、セロトニン(*1)が不足することだとみられます。

(*1)脳内で働く神経伝達物質のひとつで、感情や気分のコントロール、また精神の安定に深く関わっている物質

毎朝日光を浴びないと、セロトニンが増えません。セロトニンが増えないと、甘い食べ物を欲する意識が抑えられない状況となります。

グレリン

テレワーク下では生活習慣に縛りもなく、寝る時間も自由なため、つい睡眠不足になりがちです。

睡眠不足になると、グレリン(*2)という過食ホルモンが出ることで、何かを食べたいといった食欲が制御できない状態になります。

(*2)胃から産生されるペプチドホルモン

夜遅くまで起きていて、結果として睡眠時間が短くなり、朝起きたらグレリンという過食ホルモンが夜に増えて、更に朝のセロトニンが増やせない状況のため、甘い物を「ドカ食い」する現象が起きてしまいます。

こうしたホルモンのバランス悪化が、テレワーク肥満の本質だと考えられます。

発酵食品や陽性食物で身体を整える

発酵食品のヨーグルトや納豆、食物繊維を摂るることで腸内環境が整い、免疫細胞が増加するため、免疫力アップに繋がります。

また、身体が冷えるものは避けることが大切です。陽性食物陰性食物があり、寒いところで取れる食べ物は身体を温めます。

例えばリンゴや生姜など、寒い場所で取れるものは基本的には陽性食物なので、これを食べると身体が温まります。逆に、コーヒーは陰性なので冷えに注意です。

参照:FNNプライムオンライン