新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、政府や各自治体より外出自粛が呼びかけられています。
これにより、従業員のテレワークやリモートワークが進み、さらにWEB会議やビデオ会議が主流になりつつあります。
このWEB会議を行うために、日本で最も使われているツールが「ZOOM」(ズーム)です。
アメリカの市場調査会社によると、ZOOMの利用率はアメリカで48%、日本では30%と、他のツールを圧倒しています。
テレワークの普及とともに、さらに多くのビジネスシーンでZOOMが使われていくと予想されます。
では何故これほどZOOMが使われるでしょうか。
理由や機能、特徴を解説し、費用については無料プランと有料プランの違いについてまとめていきたいと思います。
ZOOMとは
ZOOM(ズーム)とは、いつでも、どこでも、誰とでもオンライン上で簡単にコミュニケーションができるツールです。世界では75万以上の企業や組織で活用され、日本では2020年4月7日の緊急事態宣言以後ユーザー数が急増しており、すでに1日10万人以上が利用しています。
日本でのWEB会議ツールとしては、SkypeやMicrosoft Teamsを抑えて30%のシェアを持ち圧倒的に利用されています。
3つの活用シーン
ZOOMが何故使われるのか、どのように活用されているかを3つのシーンで解説します。
WEB会議
日本でWEB会議をする際に一番使われているツールがZOOMです。
ZOOMは主催者(ホスト)がアカウントとIDを持っていれば、他の参加者はIDを作らなくても会議に参加できるという圧倒的な利便性があります。
また、通信量も他のツールに比べて少なく、途中で動画が途切れるなどの心配が少ないため多くのビジネスマンに支持されています。
セミナー・研修の開催
ビジネスにおいてZOOMはWEB会議だけでなく、セミナーや研修でも活用されています。
ZOOMには「ブレイクアウトルーム」という機能があり、この機能がセミナーや研修に大きな役割を果たしています。
この機能によって、オンライン上に「個別の部屋」をつくることが出来ます。
例えば50人の受講生がいた場合、5人ずつ10このグループをつくり、各グループでグループワークやディスカッションをすることが可能になります。
このようにオフラインでのセミナーや研修で行っていることをZOOMを使って実現することができます。
オンライン飲み会
仕事後のオフシーンでもZOOMは活用されています。
その代表例が「オンライン飲み会」で、ZOOM上でお喋りをしながら、オンライン上で飲みニケーションをはかる飲み会のことです。
ZOOMには背景を自由に設定できる「バーチャル背景」という機能があり、この機能を使って、オリジナル画像で盛り上がることができます。
外出自粛要請がある中、ZOOMは友達や恋人、職場の同僚などとのコミュニケーションを支えているのです。
プランの比較
続いて、費用について解説します。
ZOOMは基本無料で使えますが、無料プランと有料プランによって使える機能が異なります。
ここでは2つのプランの違いを紹介します。
無料プランの機能と特徴
無料プランは以下のような機能があり、非常に充実しています。
・電話およびビデオ通話
・WEB会議(ビデオ会議)
・WEB会議の録画機能、データの保存
・画面共有機能
・バーチャル背景
特に1対1での通話回数が無制限な点は、ビジネスマンにとって嬉しいポイントではないでしょうか。
※3人以上のグループミーティングをする際には、40分の時間制限があり
どんな企業に最適か
「1対1でのコミュニケーションが多い」、「会議が40分かからない」という組織の場合や、とりあえず使ってみたい、試してみたいという場合には、無料プランで問題ないでしょう。
有料プランの機能と特徴
有料プランは、無料プラン加えてさらに以下の機能あります。
・電話およびビデオ通話の通話時間が無制限
・クラウドレコーディング機能
・ホストの複数設定
無料に比べ、ビジネスシーンでの利用を考慮した機能になっています。
通話時間が無制限
有料プランでは、「通話時間における制限がなくなる」という点が特徴です。
3人以上の通話であっても時間無制限で会話をすることができます(無料プランは40分まで)。
オンライン飲み会などの、ある程度気心知れた仲との場であれば、40分ごとにやり直しをすれば良いかもしれないですが、WEB会議など形式がきっちりした場は、進行に支障を来してしまう可能性があります。
クラウドレコーディング機能
有料プランには、クラウドレコーディング機能というインターネット上のクラウドストレージに、1GBまで(課金により増量可能)の録画データを保存することができるようになります。
クラウドストレージを利用することで、保存した録画データを簡単にURLで共有することが可能になります。
使い方の例としては、ミーティングの際、途中参加者や不参加者に対して、URLを送信することでミーティング内容をすぐ共有することができます。
ホストの複数設定
有料プランには、「ホスト(主催者)を複数設定することができる」という機能があります。
無料プランの場合は主催者であるホストが、URLを共有したり、会議室番号・パスワードを相手に送付しなければZOOMを使えません。
万が一、ホストが会議に出られないなくなったり、急なお休みになった場合、WEB会議が開催できない状態に陥ります。
そんなとき、有料プランであればホストを複数人に設定できるので、別の方でも対応可能のため、開催できないリスクを回避することができます。
有料プランにした方が良いケース
無料でも十分機能が使えますが、有料プランの方が良いケースをご紹介します。
・WEB会議が3人以上かつ、長時間のケースが多い
・会議内容や、ビデオ通話の記録を取る必要がある、またその記録データをメンバーに共有する必要がある
・会を主催する人がプロジェクトごとに違う
・部門や組織単位で使いたい機能が違う
以上のような場合は、有料プランを検討してみても良いでしょう。
まとめ
WEB会議が当たり前になると、ビジネスシーンでZOOMを使う場面が増えてくると予想されます。
無料プランと有料プランの機能の差をしっかりと把握し、自社あるいは部門や組織によって最適なプランを選び、生産性の高い組織をつくりあげることが、リーダーに求められてくるのではないでしょうか。