コロナ時代の働き方~感染症対策の歴史とテレワークの現状から予測~

withコロナ時代に向けた都市の働き方と住まい方の変化を分析・予測

株式会社グローバル・リンク・マネジメントが主催するグローバル都市不動産研究所では、新型コロナウイルスの感染拡大といった状況を受け、これまで同研究所が分析してきた人類の感染症との戦いの歴史と、昨今のテレワークの推進・定着状況に基づき、withコロナ時代に向けて都市の働き方や住まい方がどう変化していくのか分析・予測し、その結果をリリースしました。

分析結果サマリ

新型コロナウイルス拡大が経済にもたらす影響

  • 先般公表された世界銀行の予測によれば、今年の世界経済成長率は戦後最悪の▲5.2%と大幅な景気後退を示し。、来年には4.2%まで回復する見込み。
  • 日本経済をみると、今年は▲6.1%と最悪の状況で、来年になっても回復は2.5%に留まるものと予測。
  • 現下の状況では年内に感染が収束する見込みは薄く、来年以降にわたって経済の低迷が長期化する悲観的見方が拡がっている。

都市型感染症対策の歴史と今後の動向

・感染症対策として、人類は過去にもワクチンや治療薬を開発する前に都市の改造や建築デザインの改革といった対策を適宜実施し、感染症拡大を予防してきた。今後のwithコロナ時代に向けては、空調や換気設備における性能改善がオフィス選定の新たな選択肢となる。
・抗ウイルス性を有した建築材料や、非接触型技術といったテクノロジーが住居に推奨され、標準化していく。
こうした最新技術やデザインの普及により、大都市である東京での生活においても安心感が増大し、地域への人口流出や拡散といった傾向は終息する。

withコロナ時代に向けた働き方、住まい方の変化

・国内におけるテレワークの実施率は4月時点で63%と、前月の24%から2.6倍に増加した反面、在宅勤務を推進しているのは業種や職種によって大きな差異がある。
・テレワークにおける仕事上の業務効率は、下がった・やや下がったとした回答者が6割を超えている状況。
・テレワークで対応可能な業務範囲が予想以上に大きい反面、コミュニケーション活性化のためには従来型のリアルオフィスも必須と確認。
・今後の働き方改革進展によってもなお東京都市部から地方への移転はごく一部に留まり、多くの市民は都心に残って従来どおりの生活を選択すると予測。今後職場や自宅以外で業務可能なコワーキングスペースが発展する。

同所長(都市政策の専門家)による分析結果コメント

新型コロナウイルス収束が不透明な環境下、大企業では9割以上が在宅勤務を採用し、企業全体でも6割を超えています。テレワークを経験した結果、現状自宅では仕事がはかどらないとの声が主流となっていますが、コロナ禍が来年の夏までに収束した場合は、テレワークを含む機能全体の東京からの流出傾向は防げるとみています。

そもそも密度を集約することが大都市活動のメリットですが、現状ではこの環境を劇的に変革する局面には至っていません。郊外型のサテライトオフィスなどが増加しても、徒歩移動や身近な医療アクセスといった都心の魅力を維持するためにも、新型コロナウイルスが来年夏までに世界的に収束できるかどうかが大きなポイントとなります。

記事監修:染谷祐吏(yuri someya)
一部上場企業のデジタルマ―ケティング責任者としてデジタルトランスフォーメーション推進や新規事業開発に従事。業務支援コンサル、ベンチャー企業の戦略人事を経て2019年にデジタル人材特化型のエージェントとして株式会社MOCHIを設立。テレワーク×DXの課題解決として「リモフリ」を立ち上げ。