数週間だけテレワークをするのであれば、課題があっても短期間ですし、それほど気にならないかもしれません。しかし本格的にテレワークを導入するとなると、根本的に乗り越えなくてはいけない課題がいくつかあります。
より生産的なテレワークを行うには課題が山積み
社員の通勤間をなくすテレワーク、1日の時間の使い方としては、生産的な働き方といえるでしょう。しかし、より生産的なテレワークを行うためには5つの課題があります。ここでは順に説明していきます。
テレワーク今後の課題①社員同士のコミュニケーション不足
各々自宅などで業務を行うテレワークでは、普段オフィスでする何気ない会話もできないため、どうしてもコミュニケーション不足が生じてしまいます。
人材育成サービスを提供するラーニングエージェンシーが人事・教育担当者948人を対象に行った調査では、テレワークの影響について、「コミュニケーション不足」を上げている人が最も多いという結果も。
その他同様のテレワークの調査でも「コミュニケーション不足」を課題に上げている従業員が数多くいます。
コミュニケーション不足の改善には、コミュニケーションを促す仕組み作りをすることが大切。例えば、オンライン上のコミュニケーションを促すために、オンライン飲み会手当を出したり、普段使っているチャットツールで雑談をする部屋を設けたり。
詳しい各社の「コミュニケーション不足」における対策はテレワーク課題の「コミュニケーション」、各社の対策まとめをご覧ください。
テレワーク今後の課題②管理職が就労を把握しづらい
管理職が部下の就労を把握しづらいのはテレワークならではの課題。いつ仕事を始めたか、休憩時間はどれくらいか、いつ仕事を終えたのか、テレワークだと把握することはできません。
しかし、始業及び終業の時間の把握はテレワークであっても必須です。
会社によって勤怠管理の方法は異なりますが、メールや電話で勤怠を報告してもらったり、勤怠管理ツールなどを使用し、管理しているところが多いようです。
テレワーク今後の課題③社員のテレワーク勤務環境の整備
「テレワークを命じられても自宅の環境が整っていない」という人は多くいます。通信環境が整っていなかったり、テレワークをする仕事スペースがなかったりと、社員により悩みはさまざま。
このような社員の悩みに応えるため、会社によっては通信環境などのテレワークの環境を整える手当を出しているところも。
また仕事スペースがなかったり、部屋がない場合は従業員側でなんとか対策をしなくてはいけません。例えば車の中で業務をしたり、擬似的な個室をつくることができる商品(マイブースなど)などを利用し、工夫する人もいるようです。
テレワーク今後の課題④営業活動の効率化
特に訪問営業が主体の会社や、顧客がウェブ会議システムがなくオンライン上で商談ができないといった会社では、テレワークによって商談数が減ってしまったところも少なくないのではないでしょうか。
確かに中にはどうしても訪問による商談が必須な業種もあるでしょう。一方で今まで訪問営業が一番効果的だと考えていたけれど、Web商談ツールを導入し、商談数を伸ばしている会社もあるのです。
例えば、出張を伴う対面での対応が主流だった株式会社インターゾーン(自動車向けのCRM提供会社)は、Web商談ツール「ベルフェイス」を導入し、商談数3倍、受注数1.5倍という結果を出した実績もあります。
おすすめのWeb商談ツールはリモフリ内でも紹介していますので、是非参考にしてみてください。
参考:【最新】テレワークの営業で役に立つおすすめWEB商談ツール6つを徹底解説
テレワーク今後の課題⑤就労規則にテレワーク関連情報を追加
急遽テレワークを始めた会社では、まだテレワークに関する就労規則の整備が万全でないところも多いかと思います。
既存の就労規則ではテレワークに対応できない項目があるため、必ずテレワークに対応した就労規則が必要です。
具体的に就労規則で定める項目には、「労働時間」「連絡体制」「手当や費用負担」などが挙げられます。
就労規則についてはテレワークで変わる就業規則、ルール作りのポイントを解説!勤務規定のひな形も紹介!で詳しく解説していますので、参考にしてください。
まとめ
今回はテレワークを本格導入した際にぶつかるであろう今後の課題を紹介してきました。テレワークにはさまざまな課題はありますが、通勤時間を節約でき、育児や介護との両立もしやすいとてもメリットの多い働き方でもあります。今回紹介した参考記事を見ていただき、テレワークの課題解決のヒントにして頂けたら幸いです。